Interview

失われた神経の働きを取り戻すために。 脳の基礎研究から再生医療を支える

ドーパミンをはじめとする神経伝達物質の研究を通じて、脳の働きや神経の回復に関する課題に長く向き合ってきました。失われた神経の働きをどのように補い、取り戻していくのか。その問いは、再生医療が目指す方向とも深く重なります。基礎研究で培った知見を活かし、患者様の治療につながる医療を支えられるよう努めています。

永津 俊治 特別顧問

執筆者:医療法人財団 檜扇会 クリニック名古屋ちくさヒルズ

更新日:2026.06.17

確認:永津 俊治 医師

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本文

私は長年にわたり、脳の働きを支える神経伝達物質「カテコールアミン」の研究に取り組んできました。カテコールアミンとは、ドーパミンやノルアドレナリンなど、脳内で情報を伝える大切な物質です。 とりわけ力を注いできたのが、これらが体の中で作られる仕組みの解明です。なかでも、その生合成の出発点を担う酵素「チロシン水酸化酵素」に関する研究は、脳がどのようにドーパミンを生み出しているのかを理解するうえで、大きな鍵となりました。 ドーパミンの不足は、手足のふるえや動作の緩慢といったパーキンソン病の症状と深く関わっています。私はパーキンソン病のモデル動物の脳内でドーパミンを生み出すことに成功し、「失われた神経のはたらきをいかに取り戻すか」という、治療に直結する課題に長く向き合ってきました。 この「失われたドーパミン神経細胞を補い、その働きを取り戻す」という考え方は、今日の再生医療がめざす方向と一つに結びつくものであると思います。基礎研究で積み重ねた知見を、患者さんお一人おひとりの治療に少しでも近づけられるよう、これからも力を尽くしてまいります。

経歴

  • 名古屋大学大学院医学系研究科 医学博士
  • 名古屋大学医学部教授 を経て
  • 藤田医科大学 名誉教授
  • クリニック名古屋ちくさヒルズ 顧問

診療科目

専門分野

  • 神経化学
  • 神経薬理学
  • 精神神経科学
  • プラズマ理工学

役割

  • 顧問

診療に対する考え方

私は長年にわたり、脳の働きを支える神経伝達物質「カテコールアミン」の研究に取り組んできました。カテコールアミンとは、ドーパミンやノルアドレナリンなど、脳内で情報を伝える大切な物質です。 とりわけ力を注いできたのが、これらが体の中で作られる仕組みの解明です。なかでも、その生合成の出発点を担う酵素「チロシン水酸化酵素」に関する研究は、脳がどのようにドーパミンを生み出しているのかを理解するうえで、大きな鍵となりました。 ドーパミンの不足は、手足のふるえや動作の緩慢といったパーキンソン病の症状と深く関わっています。私はパーキンソン病のモデル動物の脳内でドーパミンを生み出すことに成功し、「失われた神経のはたらきをいかに取り戻すか」という、治療に直結する課題に長く向き合ってきました。 この「失われたドーパミン神経細胞を補い、その働きを取り戻す」という考え方は、今日の再生医療がめざす方向と一つに結びつくものであると思います。基礎研究で積み重ねた知見を、患者さんお一人おひとりの治療に少しでも近づけられるよう、これからも力を尽くしてまいります。

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