
監修者
林 衆治
医師 / 医学博士 / 医療財団法人檜扇会理事長クリニック名古屋ちくさヒルズ
再生医療と内科領域を中心に、研究と臨床の両面から患者さまの治療選択を支援しています。
最終確認日:2026.07.10
本記事は一般的な医療情報の提供を目的としています。症状や治療の適応は患者様ごとに異なるため、実際の診断や治療方針については医師の診察を受けてください。
膝の痛みで受診を迷っている方に
膝の痛みがあっても、「少し休めば改善するかもしれない」「年齢による変化かもしれない」と考え、受診を迷う方は少なくありません。
膝の痛みは、運動後の一時的な負担によるものから、変形性膝関節症、半月板損傷、靭帯損傷、炎症など、さまざまな原因で起こる可能性があります。
症状の程度だけでなく、痛みの持続期間や腫れの有無、日常生活への影響などを確認することが、受診の判断に役立ちます。
膝の痛みが続く期間の目安
一時的な痛みであれば、休息により軽快する場合があります。
一方で、以下のような場合には整形外科への相談をご検討ください。
- 数日から数週間休んでも痛みが続く
- 痛みが徐々に強くなっている
- 改善と悪化を繰り返している
- 痛み止めを継続的に使用している
- 夜間や安静時にも痛みがある
長期間続く痛みは、原因の確認が必要となる場合があります。
腫れや熱感などの変化
膝の腫れや熱感は、関節内で炎症が生じている可能性があります。
次のような変化がみられる場合は注意が必要です。
- 左右で膝の大きさが異なる
- 膝周囲に赤みがある
- 触れると熱く感じる
- 曲げ伸ばしがしにくい
- 過去に「膝に水がたまっている」と指摘されたことがある
症状の程度によっては、医療機関での評価が必要となることがあります。
日常生活への影響がある場合
強い痛みでなくても、生活に支障が出ている場合は受診の目安になります。
- 階段の昇り降りがつらい
- 立ち上がるときに痛みがある
- 歩き始めに違和感や痛みがある
- 長距離の歩行が難しくなった
- 正座やしゃがむ動作が困難
- 外出の機会が減っている
- 反対側の足に負担をかけている
活動量の低下は筋力低下につながり、結果として膝への負担が増す可能性があります。
痛みのきっかけの整理
診察では、痛みが出現したきっかけが重要な情報となります。
受診前に、以下の点を整理しておくとスムーズです。
- 転倒や衝突の有無
- スポーツ中の負傷
- 運動量の急な増加
- 長時間歩行後の発症
- 明確なきっかけのない発症
- 過去の膝のけが
けがの直後から体重をかけられない場合や、関節が動かせない場合は、早めの受診が推奨されます。
これまでの治療歴の確認
すでに治療を受けている場合は、その内容と経過を整理しておきましょう。
- 痛み止めや湿布の使用
- ヒアルロン酸注射
- リハビリテーション
- サポーターの使用
- 手術の提案
- PRP治療や幹細胞治療の検討
レントゲンやMRIなどの検査結果がある場合は、受診時に持参すると診療の参考になります。
早めの受診が望まれる症状
以下のような症状がある場合は、早期に医療機関へ相談することが重要です。
- 転倒後の強い痛み
- 足に体重をかけられない
- 明らかな腫れや変形
- 膝が動かせない
- 突然動かなくなる(ロッキング)
- 発熱を伴う腫れ
- しびれや筋力低下
症状によっては、迅速な検査や処置が必要になる場合があります。
整形外科で行われる評価と治療の考え方
整形外科では、痛みの部位、関節の動き、腫れ、歩行状態などを確認し、必要に応じて画像検査(レントゲン、MRI、超音波検査など)を行います。
そのうえで、患者さんの状態や希望を踏まえ、以下のような治療方針が検討されます。
- 生活指導や運動療法
- 薬物療法(内服・外用)
- 関節内注射
- リハビリテーション
- 手術療法
- PRP治療や幹細胞治療(自由診療を含む)
なお、再生医療はすべての症例に適応されるものではなく、症状や状態に応じて慎重に検討されます。
膝の痛みは早めの相談を
膝の痛みは原因や進行度によって対応が異なります。
自己判断で様子を見るだけでなく、症状が続く場合や日常生活に影響が出ている場合には、医療機関での評価を検討することが大切です。
名古屋ちくさヒルズクリニックでは、整形外科診療に加え、患者さんの状態に応じてPRP治療や幹細胞治療などの選択肢についても説明を行っています。
治療を検討する前の相談としても受診いただけます。
